高校生相手の体験発表をしました
二神です。
県立南高校は、もう20年あまり、アルコールの害に関する学習にロングホームルームの連続2コマを当ててくれています。自助グループへの出張講義依頼は断酒連合会とAAに来るので、これもAKKこうちの活動ではありませんが、今年は昨日がその日に当たり、私は断酒連合会からの派遣という立場で行ってきました。AAは知りませんが、断酒会はもちろん本名を名乗って話します。
連合会から4名、AAから2名が、1人1クラス(30人くらい)でまず40分ほど体験発表をし、そのあと10分ほど質疑応答、最後にパッチテストをして終わりというスケジュールでした。
断酒会で体験発表すると「わかるわかる、あったあった」という無言のリアクションが自然に感じられるのですが、高校生相手だと、そもそも「酔った感じ」を知らない生徒さんがほとんど(のはず)です。そうすると、全然反応がないんですね。乾いたスポンジに水を注ぎこむようなもので、全然手ごたえがない。私は去年初めて参加したのですが、その時は、断酒例会での体験発表との落差の大きさに調子を狂わせ、元に戻るのに1週間ほどかかりました。
高3というと、進学するにせよ就職するにせよ、間もなく嫌でも酒に触れる機会ができるわけで、そういう時期にアルコールの知識をつけておくことはとても大切だと思います。ただ、我々の体験発表は残念ながら「長いこと飲んだあげくの依存症」に限られ、いちばん最初の関門である「イッキ飲みの害」には至れないのですけれども、そこは別口できっとフォローがあるでしょう。
いろいろ聞いてみると、行政がアルコール問題に熱心だったころにはあちこちの学校で同様の授業が行われていたそうです。それが、担当者が変わると温度差があり、また保健所の統合が進んで手薄になったこともあって、高知市内ではこの南高校だけが残っているということでした。(郡部に行くとまだ少し残っているそうです)。
アル法が具体化してゆく過程はこれからですが、学校教育の場でも再びこうした啓発授業が当たり前になることを祈ります。【二神啓通】